蚊の駆除
http://sv2humeco.m.u-tokyo.ac.jp
http://nagasaki.med.or.jp
http://marusans.co.jp
日本脳炎ウイルス
伝染病である日本脳炎を発病させるのは、蚊(コガタアカイエカ)によって媒介されたウイルスが原因です。感染者のうち1000〜5000人のうち1人が脳炎になり、約25%は死亡し、約50%が神経後遺症を残します。
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第36回 虫の知らせ 富山医科薬科大学 上村 清 |
日本脳炎の媒介蚊
コガタイエカ(コガタアカイエカともいう)が媒介する日本脳炎には特効薬がない。仮に命を取りとめたとしても、脳に残る後遺症は悲惨である。多数の患者が出るようになったのは大正以降のようで、病原ウイルスの増幅動物である豚を大量に飼うようになってからである。現在、インド、中国、韓国などで日本脳炎が大流行しているが、宗教的理由から豚を飼っていないパキスタンでは、コガタイエカはたくさんいても日本脳炎は存在しないと見なされていた。ところが、日本の海外での経済活動が目立ち始め十数年程前から、日本脳炎のような不明脳炎患者が出現し、日本が車やテレビばかりか、病気までばらまいていると、東南アジア諸国で噂されるようになった。外務省関係者は日本脳炎の名を何とか変えられないかというが、これは1932年岡山などで大流行し、我々の先達が精力的に研究したためにつけられた名誉ある名称であって、日本脳炎は昔から東南アジアに広く分布していた。
近代農法で減少
戦後しばらく、富山県は日本一の日本脳炎流行地であった。30年前まで大流行していた日本脳炎が下火となったのは、衛生状態が良くなったためでも、ワクチンが普及したためでもなく、媒介蚊のコガタイエカが水田からあまり発生しなくなったのが主因である。米などの生産性追求と機械化のために、小さな田んぼを大きな水田に区画整理し、田干し、中干し、間断潅漑(かんがい)、掛け流しなど、水田の水管理が積極的に行われるようになった。蚊が親になるまでには1週間以上の溜り水が必要で、昔はため池から取り入れた水を雑草も生えぬようにと田んぼ一杯に深溜めし、日本脳炎媒介のコガタイエカやマラリア媒介のシナハマダラカなどを多発させていたが、田の水抜きで成虫化が難しくなった。さらに、稲の害虫や雑草対策のために殺虫剤や除草剤の散布が普及し、農薬空中散布されて、蚊も巻添えをくって一斉駆除されるようになった。
コガタイエカは家畜のブタや牛馬が大好きな蚊だ。昔は牛馬が農家に飼われ、農作業に欠かせなかったが、機械化で多くは兼業農家となり、家畜が農村から姿を消していった。豚舎も多頭飼育となって、街や水田から離れた養豚団地に疎開して、平野部に分布するコガタイエカに吸血されにくくなった。この省力化した農法の近代化は普及こそすれ、すたれることはまずなさそうで、日本脳炎は過去の病気として忘れ去られると思われていた。
殺虫剤に滅法強くなる
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ところが、自然とは恐ろしいもので、年々減って少なくなっていたはずのコガタイエカが、1980年頃から逆に増え始め、近年は日本脳炎流行時を上回るほどまでに激増した。どうしてだろうかと、この蚊の生態を水田で調べていると、農薬空中散布で稲作害虫や天敵の水生昆虫などは全滅しているのに、このボウフラはピンピンしていることに気付いた。殺虫試験をしてみたら、案の定、アセチルコリンエステラーゼの感受性低下という機構を獲得し、殺虫剤に滅法強くなっていて、なんと昔の何万倍もの殺虫剤抵抗性を身に付けていた。国立感染症研究所が地方衛生研究所とともに調べたら、すでに日本全国のコガタイエカこの抵抗性の蚊に置き変わっていた。 これでは農薬をいくら振りかけても死にっこない。この蚊を殺すだけの殺虫剤を撒けば、薬害で稲は枯れてしまう。農薬散布されると、競争相手や天敵がいなくなり、かえって繁殖するのだ。農薬散布が続けられる中で、いつのまにか殺虫剤抵抗性の遺伝子を持った個体が生き残り、掛け合わされて抵抗性遺伝子が集積し、ついにはお化けのような蚊が出現し、全国に広まってしまったのだ。 コガタイエカが多発するようになって、豚では日本脳炎が再び流行しだし、養豚家は流産防止のために親ブタにワクチンを打つまでになっている。人で流行しないのは、ひとえにアルミサッシと冷暖房の普及のおかげで、人が蚊に刺されなくなったせいであろう。 |
蚊 学
インターネットで収集した情報も大変に参考になるので、以下に掲載してみます。
@ http://www.kincho.co.jp
小さな、小さな吸血鬼
蚊

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アカイエカ/体長約5.5mm/体重2〜3mg |
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■蚊は何を食べて生きているの? |
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蚊は血だけを吸って生きているのではありません。血を吸うのはメスだけ、それも主食ではありません。メスの蚊は吸血することによって卵巣を発達させ卵を産みます。蚊が通常主食としているものは、花のミツや草の汁などです。 |
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■1回の吸血量 |
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蚊が1回に吸うことのできる血の量は、ほぼ自分の体重と同じくらい。…ということは、体重が約2倍になるので、血を吸ったあとの蚊は動きが少しにぶくなります。 |

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ボーフラ(蚊の幼虫)は、こんなところにいる! |
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ヒトスジシマカ |
空きカン・空きビン・竹の切り株・お墓の花立てなど |
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アカイエカ |
防火用水・ドブ・下水など |
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コガタアカイエカ |
水田・沼・ため池など |
A http://www.fumakilla.co.jp
蚊に好かれる人
その前にかんじんなのは、蚊が何によって人や動物を探し当てるのかということ。これを要約すると、
という3要素を総合したセンサー機能にあります。
この3つをミックスすれば、スポーツなどで炭酸ガスや汗の匂いをおおいに発散させ、ほてった体でビールなど飲めば(炭酸ガスがまた増加する)、蚊にはまたとない攻撃対象になるのです。
また一般に汗かきの人は非発汗性体質の人より刺されやすく、女性は体温が月のうちに微妙に変わることから刺されやすい時期があるといえます
日本の代表的な蚊
アカイエカ
住宅地に多く、夜間に吸血する蚊の代表。胸部が淡赤褐色で体長約5,5mmほど。日本全土に分布している。幼虫(ボウフラ)は、側溝、防火用水、水たまり、竹の切株などに発生。
チカイエカ
水洗トイレの浄化槽やビルの地下の溜まり水、地下鉄の線路際の溝などに発生する都市型の蚊。低温に強く秋になっても休眠しないで冬場も活動するヤッカイな蚊。
ヒトスジシマカ
やぶや郊外住宅の庭で昼間に吸血するヤブカ。黒色で胸背に1本の縦すじをもつことが名前の由来。とてもすばしっこく、背中や腕・足のうしろ側など見えないところを狙っては、アッというまに吸血し逃げ足もすばやい。雨水のたまった竹の切株や、お墓の花立て、空き缶や空きビンなど、水のたまりやすいものが発生源。
シナハマダラカ
水田や湖沼付近がすみかだが、夜になると家の内外に押しかけて人や家畜を刺す。翅(ハネ)に黒白のマダラがあるのが特徴。
蚊の産卵
雄・雌ともふだんは花の蜜、果物の汁、樹液などが“食物”ですが、雌は産卵のために吸血します。タップリ吸血するとそれを消化吸収して卵巣を発達させ、4〜5日後に300粒あまりの卵を産み落とすのです。卵は2〜5日で幼虫(ボーフラ)となり、それから7〜10日で4回脱皮してサナギ(オニボーフラ)になり、さらに3日ほどで成虫に。つまり2週間あまりでまた新しい吸血鬼が続々誕生するのです。
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